作曲、編曲、コーラスなどの作成作業を行う際、相対音感があると和音の関係性や音の前後を判断できるのでとても便利です。
そもそも相対音感とは、基準となる音を聞いた上で他の音の音名が答えられるというものです。つまり、特定の音に対して次の音を聞いた時、その音が前の音より高かったか?低かったか?そしてその高さはどれくらいか?を答えられるスキルです。
ここでは相対音感を鍛えるために利用できる無料ソフト「Toned Ear」について、使い方を解説します。
ひろです。MIX師兼ブロガーとして活動しております。MIX師とは
Toned Earというソフトについて
使い方を説明する前に、Toned Earというソフトについて簡単に説明します。冒頭でも説明した通り、音楽的能力、特に相対音感を鍛えるために用いられるソフトです。
ブラウザ版とアプリ版がありますが、アプリ版は有料なのでスマホの方もGoogleまたはsafariなどでToned Earと検索してブラウザ上で使うと良いです。
「Ear Training」という名称のもので間違いないです!
Toned Earの使い方
ここからはToned Earで学習プログラムについて解説します。
全部で8種類のプログラムがありますが、全て英語で記載されていて初めての方には秒でブラウザバックしたくなると思いますので、初心者でもできるだけ分かりやすいように解説します。
Intervals
2種類の音程を連続して聴き、間隔がどれくらい離れているかを解答します。「3度上、5度上、オクターブ上」や「ダイアトニック(1度〜7度まで)」などの解答の範囲を選択できます。
Chords
和音を聴きいて、その和音がメジャーかマイナーか、加えてセブンスかディミニッシュかなどを解答します。また転回系(分数コード:ルート音以外が根音)を含むかどうかも決められます。
Scales
連続するスケール(ある特定の音の並び)の音を聞いて解答します。例えばスケールがCメジャーであれば「ドレミファソラシド」という順番に音が流れます。
Chord Progressions
連続するコード進行を聞いて、それがどのようなコードを辿っているか解答します。4回連続でコード進行を聞きますが、最初は必ずトニックからの開始になります。
Perfect Pitch
1つの音を聞いて、その音のピッチ(音程)を解答します。これのall notesを完璧に解答できれば、絶対音感の持ち主と言えます。
Scale Degree
短いコード進行が4回流れ、そのコード進行からスケールを推測して次に流れた単音の音程を解答するという訓練です。コード進行は「トニック(Ⅰ)、サブドミナント(Ⅳ)、ドミナント(Ⅴ)、トニック(Ⅰ)」の順に流れます。
Intervals in Context
Scale Degreeと同様に、短いコード進行が4回流れます。そのコード進行からスケールを推測して次に流れる2種類の音程を連続して聴き、音程及び間隔がどれくらい離れているかを解答します。Scale Degreeのレベルアップ版と言えます。
Melodic Dictation
Scale Degreeと同様に、短いコード進行が4回流れます。そのコード進行からスケールを推測して次に流れる連続した4つのメロディーの音程を解答します。Intervals in Contextのレベルアップ版と言えます。
実際に学習しながら確認するとより理解を深められます。
学習方法
ここでは「Intervals」を参考にざっくりと解説します。
1番最初の項目で決められるのは出題範囲です。基本的にプルダウンの下にある項目ほど出題範囲が広がるので、難易度も上がります。
「Questions」は出題数を表します。おそらくほぼ無限に近い数の出題が可能みたいですが、最初は3〜5にすると要領を理解できると思います。
「show advanced options」は再生速度を変えたり、最初の音を固定したりすることができます。はじめての方は特に弄る必要はないかと思います。
設定が完了したら、「Start Quiz」をクリックして問題の解答を始めましょう!
解答中の操作・結果画面について
「Hear First Question」を押すと、出題された問題の音を聞くことができます。
「Hear Again」を押すことで何度でも問題を聞くことができ、解答する場合は「Choice」から正解と思うものを選びます。
正解すると緑色に、不正解だと赤色になってもう一度解答できます。解答は正解するまで可能です。
「Hear Next」を押すと次の問題に移動できます。
これを繰り返して設定した問題まで終わらせると結果の画面に移行します。
Finished!のすぐ下には全問題における正答率、下の表のようになっているのが各解答ごとの出題回数、その隣が不正解回数、さらにその隣が出題ごとの正答率です。
これを反復して、音感を鍛えることができるソフトがToned Earです。
まだまだ機能はありますが、全部説明すると理系の卒論くらいの長さになってしまうので、今回は大事なところだけ抜粋しました。他の部分は、ぜひみなさまで弄ってみて下さい!
さいごに
ここでは無料で相対音感を鍛えることができるソフト「Toned Ear」について解説しました。
相対音感を鍛える際は、1日何時間も反復しようとはせず、毎日苦にならない程度に少しずつやるのが吉です。
そこまでメジャーなソフトではないにも関わらず、非常に優秀な機能がたくさんあるので是非この記事を見たみなさまも周りの人に薦めていただければ嬉しいです。
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★★この記事を書いた人★★
ひろ
2021年2月よりミキシングエンジニア(MIX師)として活動を始め、300件以上の作品を手がけました。
音楽制作(DTM)は2017年から始めました。
そんな僕が、誰でも「歌ってみた」や「ボーカルミックス」を楽しんで欲しいと考え、このサイトを作りました。
それ以外にも、レビューや健康、体験談など幅広く記事にしておりますので、ぜひ見ていただければ嬉しいです。
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