ボーカルミックス ソフト・アプリ紹介

値段と性能からコスパの良いDAWを選択する方法。重要なのはトラック数と安定感!

2022年2月23日

近年「ボーカロイド」や「歌ってみた」など、個人が音楽を表現できる場所が増えており、それにより音楽制作というものが手に取りやすくなりました。

しかしその分、DAWやプラグインに関する情報がインターネット上に恐ろしいほど存在し、「今日からDTMを始めたい!」という方には情報の取捨選択が難しくなってしまいました。

そこで当記事では「DTM初心者が選ぶべきDAW」に焦点を当てて、お話ししていこうと思います

この記事を読んでほしい人

  • DAW選びに迷っている人
  • できるだけお金を使わず、かつストレスが少ない環境でDTMを始めたい人<

MIX師兼ブロガーとして活動しているひろが解説します。

僕が今まで使用してきたDAW

そもそも当ブログを書いている僕がどれだけDAWを触ってきたのか?ということについてお話しします。

僕は音楽制作歴6年ではあるのですが、その中でメインのDAWとして使用していた期間を以下の通りまとめました

  • FL Studio(約1年半)
  • Cubase(約2年)
  • Logic Pro(約3年)
  • Studio One(約1年)

みなさまが購入を検討している、もしくは既に購入したDAWが含まれているのではないでしょうか。

現在では主にStudio OneとLogic Proを使用しておりますが、上に挙げたDAWもまだパソコンに入っております。

今回はこれら4つのDAWを比較して、初心者が選ぶべきDAWのお話をして行きますので、ぜひご覧いただければ嬉しいです

結論:コスパ最強のDAWはStudio One Artist!

タイトル通り、DTM初心者にお勧めするコスパ最強のDAWはStudio OneのArtistモデルです!

いや、初心者なら無料のDAWでいいんじゃね?

機能的にもっと優れたDAWは沢山あるぞ

という意見も当然あると思います。

まさしくその通りで、「Studio One Artistが他のどのDAWより全てにおいて高いパフォーマンスを発揮している」と言うわけではありません。

タイトルの結論は、DTM初心者が考慮すべき様々な条件において「最もコストパフォーマンスの高いDAW」として選んでおりますので、そこをご理解いただければ幸いです

全世界共通で「これさえ選んでおけば間違いない!」と言うDAWはありません。

それでは次の項目から、様々な条件に照らし合わせて、各DAWのパフォーマンスを見ていこうと思います

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条件①:値段

DTMを1から始めるとなると、「初期投資」が必要になります。

とりあえずパソコン・DAW・ヘッドホンさえあれば何とかなりますが、もっと活動の幅を広げるなら、スピーカー・オーディオインターフェイス・マイク(宅録用)・追加プラグイン・ボーカロイドなど、多くの費用がかかってしまいます


「俺にはお金の余裕があるからいくらでも注ぎ込めるぜ!!」と言う方なら好きなものを好きなだけ購入すれば大丈夫ですが、多くの人は「○○円の予算内でできるだけ良いものを選びたい」と考えるはずです。

そこで、各DAWのシリーズ別に料金を比較した表を作成しました

一部例外がありますが、有名なDAWには無料版があります(Logic ProにもGaragebandという無料版があります)

そこから金額の上昇とともに付属するプラグインの数が増えたり、機能の制限が解除されて、よりプロフェッショナルな作業ができると言う仕組みです。

個人的には、DTM初心者の方が想定する金額は「高くても2万前後、そこからもっと安ければ更に良い」くらいの感覚だと考えております


それを踏まえて判定も出しておりますので、参考にしていただければ嬉しいです

高いものを買えるならそれで良いけど、もし使わなくなったときのリスクが大きいですからね…

また、これ以降は値段が高すぎるCubase Pro、FL Studio SignatureおよびMacでしか使用できないLogi Proは除外して考察します

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条件②:トラック数

DTMを行う上で、作成できるトラックの数は曲の完成度に直結するので、非常に重要です。

例えば歌い手さんがDAWを使用して録音する際に、最も良いリテイクを録るには何度もリテイク重ねる必要があると思います。

そのときトラック数に上限があると、上限に達する前に幾つかのテイクを削除する必要があるので、録音した全ての中から最も良いテイクを選びづらくなります


もちろん作曲する際も、一番良い音色を選ぶために多くのトラックを使用することがあります

以上のことを踏まえると、そもそもトラック数に上限のあるDAWは選択肢から除外しても良いのでは?と僕は思います

今回も「条件①:値段」で示したように表にすると、次のようになります

表からも確認できるように、トラック数が無制限なのはCubase Artist以降、Studio One全シリーズ、FL Studio全シリーズとなっております

極力ストレスのかからないDAWを選んで欲しいので、トラック数が無制限のDAWを強くお勧めします。

そのため今回は
あまりにも使用できるトラック数が少ないCubase LEとAIは除外します(Cubase Elementsも制限はありますが、トラック数が多いので念のためキープ)

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条件③:プラグインの数、性能

次はDAWに付属するプラグインの数、そしてその性能について評価します。

DAWに付属するプラグイン
が多く、そしてその性能が良いほど新たなプラグインを買うことによる出費を抑えることができます。

早速ですが、表を見た方が早いと思いますのでこちらをご覧ください

この項目では各DAWごとに順番にお話しします

付属プラグインの個数については定量的に判断できますが、性能については僕が実際に使った感想になるので、あくまで参考程度に見ていただければ幸いです

Cubase

アマチュアからプロまで幅広く愛されるCubaseのスタンダードグレード。音楽制作に必要な機能を数多く搭載しています。

まず、Cubase ElementsはVST音源少なすぎ問題で作曲には向いてないです。

またこれはElementsとArtist両方に言えるのですが、付属エフェクトこそ多いものの、単体で使いやすく高機能のエフェクトが少ないです

  • ElementsはEQ、Comp、Delay、Reverb
  • ArtistはEQ、Reverb

この辺りのエフェクトが厳しいと思いました(せめてArtistにもFrequencyとREVerenceを入れて欲しかった・・・)

その点、Proは十分すぎる性能を持っているので、Cubaseは初心者でもProに手を出さないと思ったような使い方はできないかもと個人的に感じました

Studio One

ドイツのプログラマーがデザインした、スタイリッシュな見た目が特徴のStudio One。バージョン5から今まで外部アドオンを購入しなければならなかった「AU、VST2、VST3プラグインおよびReWireのサポート」が標準装備となりました。また、クリップ・ゲイン・エンベロープ機能を使えば、オーディオ音量の編集を直感的かつ自由に描画しつつ行うことが可能です。

まずStudio One Primeでは作曲、ミックスともにほぼ無理です。・・・正確にはできますが、DTMをはじめようとしている方が理想とする作品は作れません

次に、Studio One ArtistとProfessionalの性能が「普通」なのは、VST音源の少なさとその質感がそれほど良くないと感じたためです

しかしエフェクトはそれなりに使えるものも揃っているので、初心者が軽く作曲したり、ミックスの勉強には十分だと思いました(より高度な音を出したい時は外部音源が必須)

FL Studio

EDM制作の決定版DAW・FL STUDIOの最新版。FL STUDIO 20 Producerはオーディオ機能を含む、FL STUDIOの基本エディションです。

最後に、FL Studioは「良い」評価としております

VST音源もエフェクトも申し分ないと思いましたが、このDAWは少し特殊で付属プラグインが「EDM」に特化したものが多いです。

最初から「EDMを作りたい!」という方にはこのDAWを選んで問題ないですが、それ以外に様々なジャンルを作曲してみたいという方に対しては使えるプラグインが絞られます


特異性の強いDAWですので、FL Studioを選ぶ際は慎重に考える必要があります

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条件④:各DAW固有の良し悪し

ここからは表では示しづらい各DAW固有の良し悪しを比較していきたいと思います。
(特に重要な項目は太字にしております)

Cubase

アマチュアからプロまで幅広く愛されるCubaseのスタンダードグレード。音楽制作に必要な機能を数多く搭載しています。

★良い点

  • 多機能
  • ネットでの情報量が豊富
  • ボーカロイドとの相性が良い

☆悪い点

  • 操作性(慣れるまで時間がかかる)
  • ソフトが重く処理落ちしやすい
  • マルチチャンネル書出し不可(Pro以外)

※マルチチャンネル書出しとは、複数トラックを個別に書き出す作業。この機能を利用することで、大量のトラックを1つずつ書き出す必要がなくなります

Studio One

ドイツのプログラマーがデザインした、スタイリッシュな見た目が特徴のStudio One。バージョン5から今まで外部アドオンを購入しなければならなかった「AU、VST2、VST3プラグインおよびReWireのサポート」が標準装備となりました。また、クリップ・ゲイン・エンベロープ機能を使えば、オーディオ音量の編集を直感的かつ自由に描画しつつ行うことが可能です。

★良い点

  • 操作が直感的
  • 動作が比較的軽い
  • Melodyneが付属する(Artistは体験版、ProfessionalはEssential版)

☆悪い点

  • Cubaseに比べて情報が少ない
  • Primeは外部プラグインが使用不可

Melodyneとはピッチ補正ソフトで、世界的に使用されている有名なソフトです
外部プラグインとは、ネット上からダウンロードしたプラグインです。つまりPrimeではWavesなどのプラグインを使用できません

FL Studio

EDM制作の決定版DAW・FL STUDIOの最新版。FL STUDIO 20 Producerはオーディオ機能を含む、FL STUDIOの基本エディションです。

★良い点

  • ループパターンを並べて作曲できる
  • 操作性良い、見た目も格好いい
  • ピッチ補正ソフト「Newtone」が付属

☆悪い点

  • 日本対応でない(全て英語)
  • Productor以降でないと録音ができない
  • Newtoneの操作性がイマイチ

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以上を踏まえて

ここまで「条件①:値段」「条件②:トラック数」「条件③:プラグインの数、性能」「条件④:各DAWの良し悪し」と、4つの条件について精査してきました

特にDTM初心者が大切にすべきことは、

  • 値段(初期投資はできるだけ少なく)
  • 快適さ(制限が少ない、DAWが重くない)
  • 癖が少ない(オールラウンド)

これらの項目がしっかりと守られているDAWを選ぶことこそ、DTMを長く続ける上で重要だと考えます

結果として、DTM初心者にはStudio One Artistを強くお勧めします


改めてStudio One Artistについてまとめると

Studio One 5 Artistのポイント

  1. 値段が安い(13,200円)
  2. トラック数が無制限
  3. 付属エフェクトが使いやすい(VST音源は少し難あり)
  4. ピッチ補正ソフトMelodyneの体験版が付属

たった1万円では十分すぎるものが揃っています。

更に上を目指したい場合はProfessionalにグレードアップできますし、仮にDTMを遊ばなくなっても損失は少ないです。

ぜひこの記事を参考にStudio One Artistをご検討ください

「ダウンロード方法が分からない!」という方に向けた公式通販サイトからのダウンロード方法をこちらに記載しておりますので、ぜひご覧ください。

参考Studio One 6 Artistをパソコンにインストールする方法を徹底解説

続きを見る

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さいごに 

ここまでDTM初心者が選ぶべきコスパの高いDAWを紹介しました。

Studio Oneは実際に僕も使っているDAWですし、このブログではStudio One Artistを使った録音方法やボーカルのミックス方法についても紹介しております

参考Studio Oneで録音するまでの手順を解説!デバイスの設定が重要

続きを見る

参考【歌ってみた】ボーカルミックスのやり方を完全解説!初心者でも分かるミックス方法を教えます

続きを見る

少しでもDTMやDAWについての理解を深められるように発信しておりますので、是非ご覧いただければ嬉しいです。

ここまで見てくださって、ありがとうございました

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★この記事を書いた人★

ひろ

2021年2月よりミキシングエンジニア(MIX師)として活動を始め、300件以上の作品を手がけました。
音楽制作(DTM)は2017年から始めました。

そんな僕が、誰でも「歌ってみた」や「ボーカルミックス」を楽しんで欲しいと考え、このサイトを作りました。

それ以外にも、レビューや健康、体験談など幅広く記事にしておりますので、ぜひ見ていただければ嬉しいです。

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