みなさまは声を録音する時、「ポップガード」を使用しておりますでしょうか？
歌の収録時にポップガードを使用すると、さまざまな恩恵が受けられる上、録音のクオリティを上げることもできます。
そこでここでは、ポップガードとは？そしてその役割と設置方法について解説します。
ひろです。MIX師兼ブロガーとして活動しております。MIX師とは
ポップガードとは？
はじめにポップガードとは？についてお話しします。
ポップガードとは、ボーカルの録音や実況、ナレーションを行う際に口から発生するノイズを軽減するために使用する機材です。
みなさまも「THE FIRST TAKE」を視聴したとき、マイクの前にバリアーみたいなものが設置されているのを見たことはないでしょうか？
これがポップガードと呼ばれるものです。
そして先ほど説明した「口から発生するのノイズ」について具体的に解説すると、「た行」や「ぱ行」などの声を発するときに息を多く吐き出す際にマイクに息がぶつかるノイズのことを指します。これを破裂音（ポップノイズ）と言い、これらの息がマイクに直接ぶつかることで「ボフッ」というノイズが乗ってしまいます。
上記ノイズを抑えてくれるのがポップガードの主な役割です。
また、ポップガードの使用することで「マイクを声の湿気（唾）から守る」「発声位置を安定できる」「雰囲気が出て格好いい」などの利点も得られます。
まとめると
- ポップガードとは、破裂音（ポップノイズ）を軽減できる機材
- た行やぱ行などの息を多く吐き出す声を発声するときに破裂音が発生する
そもそも必要？
ポップガードに関する記事を見る方が思うことは「そもそも必要なの？」という点だと思います。
結論から言うと、「あったほうがいいけど無くても問題なく録音はできる」です。ポップガードを使用することで得られるのは録音のクオリティ向上です。より高クオリティで声をリスナーに届けたい場合は使うと良いですが、裏を返せば「クオリティが上がる」だけで、ポップガードが無くても録音はできます。
ですので、録音さえできればOKという環境であれば必要ないですし、もっと録音のクオリティを上げたいと考えている方はポップガードの導入を検討しましょう！
録音に必ず必要なものではないです！
ポップガードの種類・おすすめ商品紹介
ポップガードには大きく分けて２種類に分類されます。それは網目の違いによるものです。
布・ナイロン
布・ナイロンタイプのポップガードは、とても網目が細かくポップノイズを大きく軽減することができます。また、安価な製品が多いので初心者でも手に取りやすいことが魅力です。
その反面、高音域を吸収してしまう性質があるので、多少声がこもって聞こえる可能性があることがデメリットになります。
布・ナイロン製まとめ
- 目見目が細かくポップノイズをしっかり軽減。
- 安価なものが多い
- 声がこもる可能性がある
布・ナイロン製のポップガードは安いものでも十分機能するので、初心者の方はとりあえず安価で評価のそれなりに高いなものを購入して、ポップガードによってどれだけ声が変わるか試してみると良いです。
2000円弱で購入することができますので、一度お試しで買うのも全然ありだと思います。
金属
もう１つは、金属製のポップガードです。こちらは網目は布・ナイロン製ほど細かくないのでポップノイズの軽減量は控えめです。しかし、設置による声の籠りを感じることはありません。
また金属製なのでお手入れも簡単です。ウェットティッシュでさっと拭くだけで基本OKです。
ただ値段が割高なので、そこはご自身の予算と相談する形で購入を検討しましょう。
布・ナイロン製まとめ
- 網目は布・ナイロン製より甘め、その分設置による声の籠りは感じることはない。
- 手入れが簡単で長く使える
- 値段が布・ナイロン製より割高
金属製のポップガードのおすすめは「STEDMAN PROSCREEN101」です。かなり高い商品ですが、プロでも愛用するほど実力のあるポップガードです（僕も所持しております）
絶対にポップガードで失敗したくない方や良い製品をずっと使っていきたい方には選んでおいて損のないポップガードです。
設置方法、設置位置
ポップガードを持っている or 入手している方への、ポップガードの設置方法及び設置位置について解説します。
ポップガードは正しい位置に設置しなければ効果が半減またはそれ以上に意味のないものになってしまいますので、知らない方はぜひ見ていただければ幸いです。
絶対に守ってほしいことはたった２つだけです。順番にお話しします。
マイクとポップガードの距離は10cm
マイクとポップガードの距離は10cm程度離しましょう。なぜなら、近すぎると軽減した破裂音がマイクに集音されてしまいますし、遠すぎるとポップガードを通した声がマイク入りづらくなるからです。
また、いちいち測るのが面倒な方は「マイクとポップガードの距離は拳１つ分くらい」と覚えておけば間違い無いでしょう。
ポップガードと声はできるだけ近く
次は歌う位置です。これは可能であればポップガードからできるだけ近い位置で歌うと効果を発揮しやすいです。なぜなら、離れてしまうと破裂音が周囲に拡散してしまい、ポップガードで防ぎきれない可能性があるからです。
それ以外にも、ポップガードの近くで歌うということで口の位置がブレることなく録音できるので、常に一定のレベル感で集音できるという利点もあります。
この２つだけでも抑えておくと音質がグッと良くなります！
さいごに
ここではポップガードとは？そしてその必要性とおすすめ製品、設置位置の重要性について解説しました。
途中にもお話しした通り、ポップガードは録音時に必ず必要なものではありません。
自分自身の目指す録音環境に合った形でポップガードを選んでいただき、更なる活動に役立てていただければ幸いです。
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★★この記事を書いた人★★
ひろ
2021年2月よりミキシングエンジニア（MIX師）として活動を始め、300件以上の作品を手がけました。
音楽制作（DTM）は2017年から始めました。
そんな僕が、誰でも「歌ってみた」や「ボーカルミックス」を楽しんで欲しいと考え、このサイトを作りました。
それ以外にも、レビューや健康、体験談など幅広く記事にしておりますので、ぜひ見ていただければ嬉しいです。
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