ここでは、楽曲の構成を知る上で重要な「キー」について解説します。
初心者でも分かりやすいよう音楽理論の話を最小限に抑えつつ丁寧に書きましたので、ゆっくり理解していただければ嬉しいです。
この記事で学べること
- 音楽で使われるキーについて1から勉強
- キーから楽曲の構成音を判断する方法
MIX師兼ブロガーとして活動しているひろです。よろしくお願いします!
キーとは何?
キーとは、ある規則に沿った音のまとまり(構成音)を表す言葉です。
別の言い方をすると、1つの楽曲はある規則に沿って使用する構成音が決まっており、それはキーを見ることで分かります。
キーにはCメジャーとかGマイナーとか色々あるけど、そこに構成音を知るための規則が書かれています!
キーに書かれている「規則」って?
キーに書かれている規則は2種類に分類されます。
- C、D、Gなどの音名
- メジャー(major)とマイナー(minor)
この2種類の規則を組み合わせることで「Cメジャー」や「Gマイナー」、「F#メジャー」といったキーが生まれます。
ではこの2種類の規則をそれぞれ分けて、さらに詳しく説明します、
①C、D、Gなどの音名
まず音名の表記について解説します。
僕たちが一般的に使用している「ドレミファソラシ」という音名は、実はイタリア語の読み方です。この(ドレミ)の読み方は国によって様々であり、それを紐解くことでキーの音名を知ることができます。
では一番馴染みのあるイタリア語の「ドレミファソラシド」に照らして主要な国の音名を表にしましたのでご覧ください。
ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | |
イタリア語 | Do | Re | Mi | Fa | Sol | La | Si |
日本語 | ハ | ニ | ホ | へ | ト | イ | ロ |
英語/イギリス語 | C | D | E | F | G | A | B |
ドイツ語 | C | D | E | F | H | A | B |
この中でキーに使われている音名は「英語/イギリス語」になります。つまり、キーに「C」と入っていると「ド」、「G」が入っていると「ソ」を表していることになります。
CやGは単純に音程を表しているということです!
ここまで理解できればあとはもう簡単です。
キーにおける「C」や「G」は、「この音程から数え始めてください」という規則を表しています。
何をどのように数えるかは、メジャー(major)とマイナー(minor)で解説します。
②メジャー(major)とマイナー(minor)
メジャーとマイナーには、①C、D、Gなどの音名の最後に書いた「数え方」が示されています。
この数え方が構成音を表す重要な規則になっています。
そのためには、「全音・半音」という音の距離を数えるための特殊な用語を知っておかないといけないので、これについて説明します。
全音と半音とは?
全音と半音を理解するにはピアノの鍵盤を利用すると効率よく学べるので、以下の画像を用います
全音と半音についてざっくりと説明すると
- 全音とは、ある特定の音から2つ数えた音
- 半音とは、ある特定の音から1つ数えた音
を表しております
例えば「ド」の全音と半音について考えてみると、「ド 」の1つ上(次)の音は「ド #」、さらにもう1つ上の音は「レ」になります
つまり「ド」の全音は「レ」、半音は「ド #」です
以上です。たったこれだけです。
念のためもう1つ解説すると、「ミ」の全音は「ファ#」、半音は「ファ」です。
この全音と半音の関係が、メジャーとマイナーの規則性を説明するためにとても重要になります。
全音と半音から紐解くメジャーとマイナーの違い
結論から言うと、メジャーとマイナーでは全音と半音の並べ方が違います。
全音・半音の並べ方
- メジャー(Major):全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音
- マイナー(Minor):全音、半音、全音、全音、半音、全音、全音
この全音と半音の音の並べ方の違いが、音のまとまりの違いになります
マイナーには別の並べ方パターンもあるりますが、ここでは省略します。
規則に沿って音のまとまりを探そう!
ではここから、実際に使用されるキーを使って音のまとまりを学んでいきましょう。
いくつか例を挙げて説明しますので、順番に見ていただければ理解も深めやすいと思います。
キー=Cメジャー
まずはキーの「C」に着目します。
①C、D、Gなどの音名で示したとおり、音名の英語表記「C」はイタリア語にすると「ド 」です。
つまり「ドの音から数え始めてね!」という意味になります。
そして「メジャー」なので、ドを基準にして「全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音」という順に並べていきます。
音の並びを矢印の進む順に見ると「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、(ド)」という音程を経由していること分かります。
この並びで音階の「ド 」から「ド 」までを規則に沿って経由していることが分かると思います。
ここで経由した音のまとまりが「キー=Cメジャーで主に使用する音」になり、Cメジャーの楽曲はこれらの音で構成されます。
まずは数え始める音を見つけて、そこからメジャーとマイナーに分けて鍵盤上で指を動かしていくと分かりやすいかも。
キー=C#マイナー
今回は「C#」なので、「ド#」の音から数え始めます。
そして「マイナー」なので、ドを基準にして「全音、半音、全音、全音、半音、全音、全音」という順に並べていきます。
音の並びを矢印の進む順に見ると「ド#、レ#、ミ、ファ#、ソ#、ラ、シ、(ド#)」という音程を経由していること分かります(少し見づらくてすみません)
先ほどと同じく、ここで経由した音のまとまりが「キー=C#マイナーで主に使用する音」であり、C#マイナーの楽曲はこれらの音で構成されます。
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忙しい人のための早見表
「いちいち鍵盤を見ながらキーの構成音を調べるなんて面倒だ!!」
という方のために各キーで主に使用される音程をまとめた早見表を作成しましたので、ぜひご活用ください。
<メジャーキー>
<マイナーキー>
さいごに 〜キーは楽曲の構成を知れる〜
ここまで、キーの概要とその規則性から楽曲の構成音を知る方法を記載しました。
最初に話した通り、キーは音のまとまりであり、楽曲を構成する重要な指標です。
楽曲のキーを知ることで、その曲のコードやメロディをいち早く理解することができ、耳コピやハモリ・コーラスを作成する際の大きな手助けになります。
キーによって楽曲の雰囲気や響きは全く違うものになりますので、曲を聞くときはキーにも意識してみてください。
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参考ネット検索でキーが分からない!ボーカルのメロディーだけでキーを判断する方法を教えます
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★★この記事を書いた人★★
ひろ
2021年2月よりミキシングエンジニア(MIX師)として活動を始め、300件以上の作品を手がけました。
音楽制作(DTM)は2017年から始めました。
そんな僕が、誰でも「歌ってみた」や「ボーカルミックス」を楽しんで欲しいと考え、このサイトを作りました。
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