歌ってみたや音楽制作を始めようと考えている人が真っ先にぶつかる壁が「オーディオインターフェイスって何?」だと思います。
日常生活を送っていてもオーディオインターフェイスという言葉を耳にすることは確実にないですし、そもそも調べても機能が分かりづらいから必要なものかどうかも分からない。そのような方がいると思います。
そこで今回はそもそもオーディオインターフェイスとは何か?どうやって使うのか?どんな場面で必要か?など、初心者が悩みそうな内容を極力分かりやすく解説します。
ひろです。MIX師兼ブロガーとして活動しております。MIX師とは
オーディオインターフェイスとは?
オーディオインターフェイスについて超ざっくりと解説すると、音声を高音質で再生・録音するための機器です。例えば、パソコンに直接イヤホンやマイクを接続して音を聞いたり録音したりすると「音を出してないのに常にサーというノイズが聞こえる」「録音した声が遅れて聞こえてくる」「声がこもる」などの現象が発生したことがあると思います。
上に書いたような悩みは、オーディオインターフェイスを導入することで解決します。
また、オーディオインターフェイスにはヘッドホンやマイクなどを同時に繋ぐことができるので、遅延なく高音質で配信するために必要な機材です。
これを見てくださっている皆さまが「歌ってみたを始めたい」「配信者として活動してみたい」と言う思いを持っていれば確実に必要な機材ですので、覚えておいてください。
まとめると
- オーディオインターフェイスは、マイクやヘッドホンとパソコンを高音質で接続できる機器。
- 音質の劣化、音の籠り、音の遅延を改善できる。
- 歌ってみた活動、配信活動で必要な機器。
接続には専用のヘッドホンやマイクが必要
オーディオインターフェイスは、PCから直接接続するタイプのイヤホンやヘッドホン、マイクを接続することはできません。
その理由は、接続するコネクタ(ケーブルの先っちょの形)が違うためです。iPhoneのライトニングケーブルにはUSBが挿さらないのと同じです。
つまり、オーディオインターフェイスを導入するときは、そのコネクタにあった機材を選ぶ必要があります。ここで失敗しないよう注意しましょう!
では具体的にどのように違うのか、機材別にご説明します。
イヤホン・ヘッドホン
まず、お持ちの有線イヤホンはオーディオインターフェイスに接続できないと思ってください。
オーディオインターフェイスに接続できるイヤホン・ヘッドホンはコネクタが「ステレオ標準プラグ」である必要があります。通常のイヤホンは「ステレオミニプラグ」と言われております。
以下の画像を見ると、サイズが異なることが分かると思います。
そして、どんなオーディオインターフェイスでもステレオ標準プラグを搭載したイヤホン・ヘッドホンであれば接続可能です。
どこを見れば「ステレオ標準プラグ」って分かるの?
と思う方もいると思いますが、非常に簡単です。
買いたいイヤホン・ヘッドホンの商品詳細情報を見て、コネクタ欄に「6.3mm」と書かれていればそれはステレオ標準プラグです。例えばAmazonで「MDR-CD900ST」というヘッドホンを見ると以下のように書かれているので、他のイヤホン・ヘッドホンでも似た内容が書かれていればOKです。
確認用↓
マイク
PCに直接接続するタイプのUSBケーブルは、オーディオインターフェイスに接続することはできません。
マイクとオーディオインターフェイスを接続するためには、XLRケーブルというケーブルを搭載したマイクを買う必要があります。画像を見ると、USBケーブルとは形が全く違うことが分かると思います。
マイクも通販で購入する際は、イヤホン・ヘッドホンと同じように接続に関する記載欄を見れば分かります。例えばAmazonで「SM58」というマイクを見ると以下のように書かれているので、他のマイクでも似た内容が書かれていればOKです。
確認用↓
これでオーディオインターフェイスに接続する機器への理解はバッチリです!
オーディオインターフェイスの価格別おすすめ紹介
それでは各価格帯におけるおすすめのオーディオインターフェイスを紹介します。
初めてオーディオインターフェイスに触れる方から、自宅で可能な限り最高音質で再生できる環境を実現したい人まで幅広くお伝えしますので、ぜひ見ていただけると嬉しいです。
1万円台 Steinberg UR12B
Steinbergよりエントリーモデルとして発売されているUR12Bは、初心者が初めて手にするオーディオインターフェイスとして最もおすすめしたい機器です。
とにかく価格が安く手軽に接続できる上、PC直挿しでは考えられない音質を実現してくれます。もちろんヘッドホンとマイクを同時接続できるので、配信活動でも使用することができます。
また、1つ上位モデルである「UR22」は、プロゲーマーであるときどさんが使用していることが取材記事の画像で判明しました。
コストパフォーマンスがとても高い商品ですので、初めてオーディオインターフェイスを購入する方は選んで損はしない製品です。その上、初心者用のマイクやヘッドホンとのセット販売も手厚いので、単品購入が面倒な方はそちらを購入して活動を始めましょう!
最大★5 | |
コスパ | ★★★★★ |
安定感 | ★★★ |
音質 | ★★ |
録音 | ★★ |
ループバック | 有 |
2〜3万円台 MOTU M2
3万円台でコストパフォーマンスの高いオーディオインターフェイスは、MOTUから販売されているM2です。先ほどご紹介したUR12Bからのステップアップにとても良い機器です。
低価格帯のオーディオインターフェイスの中では安定感や音質は抜群で、どちらかというとクールでハッキリした音で音楽を聴くことができます。
また、ヘッドホンとマイクを同時接続可能である上、マイクを2本同時接続可能ですので、複数人で活動したり、声とギターで別々のマイクから集音が可能なので高音質でも配信が可能です。
最大★5 | |
コスパ | ★★★★★ |
安定感 | ★★★ |
音質 | ★★★ |
録音 | ★★ |
ループバック | 有 |
3〜4万円台 Solid State Logic SSL2
「しっかりした録音環境、配信環境を整えたい!」という方は、SSL2が選択肢として最も良いです。ある意味この製品を選んでおけば自宅で使用するオーディオインターフェイスは問題なし、と言った感じです。
特にこの製品の素晴らしい点、は歌声やギターなどの録音した音源ががとても綺麗に録れるという点です。レコーディングメインで使用したい方はこの機器をを選びましょう。
イヤホン出力の音質は価格帯としては普通ですが、普段使いには全く問題ありません。ただループバック機能はないので配信で活用したい方には少し工夫が必要です。その場合、初心者には不向きな可能性があります。
最大★5 | |
コスパ | ★★★★ |
安定感 | ★★★★ |
音質 | ★★★ |
録音 | ★★★★ |
ループバック | 無 |
8〜9万円台 Apogee Duet3
一般向けというより、音楽制作及びミキシングまでしっかり行いたい方に向けのおすすめ製品になります。
Apogee Duet3の素晴らしい点は出力の音質です。分解能が非常に高く、細かい音までしっかりと聞き分けることができます。Apogee製品は少しだけ元気に聞こえるよう色付けされておりますが、それも悪い意味では全くなく、楽しく音楽制作ができるという工夫のように感じられるので非常におすすめできる製品です。
ただ、Mac向けの製品になります。Windowsにも対応してはいますが、安定感に難ありとことなので注意が必要です(自分はMacで使用しておりますが安定感は抜群です)
キャンペーンを頻繁に行なっているので、要チェックです。
最大★5 | |
コスパ | ★★ |
安定感 | ★★★ |
音質 | ★★★★★ |
録音 | ★★★★ |
ループバック | 無 |
10万円以上 RME BabyFacePro FS
現状、自宅での音楽制作を行う方に向けた製品で最高傑作のオーディオインターフェイスです。これ以上のデスクトップサイズで音質、安定性を兼ねたオーディオインターフェイスはありません。
音楽制作環境について聞かれた時「BabyFacePro FSを使っている」と言えばプロレベル相手でも納得するくらいです。
ただ値段が高騰している上、半導体不足による影響で在庫がほとんど確保できていない状況なのでそもそも手に入れることが難しいです。2021年くらいからずっと安定供給できていないので、最高の環境を実現したい方は見かけたら即買いするくらいの気持ちで望みましょう!
最大★5 | |
コスパ | ★★ |
安定感 | ★★★★★ |
音質 | ★★★★★ |
録音 | ★★★★★ |
ループバック | 無 |
さいごに
ここでは、オーディオインターフェイスそのものについてから、使用用途、価格別おすすめ製品についてご紹介しました。
初心者の方は本当に何もわからない状態で購入を検討しないといけないと思いますので、この記事を読んで少しでも理解を深めつつ自分に合ったものを購入いただければ嬉しいです。
この記事をきっかけにそれぞれの活動の場で、みなさまが価値できることを楽しみにしております。
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参考【2万円以下】できるだけ安く高音質なマイク録音環境を紹介
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参考【DTM・録音】専門用語辞典
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★★この記事を書いた人★★
ひろ
2021年2月よりミキシングエンジニア(MIX師)として活動を始め、300件以上の作品を手がけました。
音楽制作(DTM)は2017年から始めました。
そんな僕が、誰でも「歌ってみた」や「ボーカルミックス」を楽しんで欲しいと考え、このサイトを作りました。
それ以外にも、レビューや健康、体験談など幅広く記事にしておりますので、ぜひ見ていただければ嬉しいです。
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