多くの歌い手さんが、YotubeやTwitterに歌ってみた動画を投稿する際、より良い作品に仕上げるためにMIX師にミックスをお願いしております。
そのとき、返ってきた音源と一緒に「何か問題があれば修正ご連絡ください」とMIX師からご連絡があると思います。しかし「どのように確認、修正依頼したら良いか分からない!」と感じる方もいると思います。
そこで、MIX師から音源が返ってきた時に、どのような部分に気をつけながら聴いたら良いか、またその内容をどうMIX師に伝えれば良いかについてお話します。
この記事で学べること
- MIX師から返ってきた音源の確認方法。
- MIX師への修正依頼の方法。
ひろです!MIX師兼ブロガーとして活動しております。MIX師とは
5つの確認内容まとめ
とりあえず結果だけ見たい!と言う方に向けて、5つの確認内容を以下に記します。
- ボーカルの音量やピッチ、タイミング、位置
- エフェクトのかかり具合
- 2つ以上の環境で音源確認
- 楽曲全体の音量感
- 自分の参考にした音源との比較
以上になります。それではそれぞれの項目に関して詳しい確認方法をお話しします。
ボーカルの音量やピッチ、タイミング、位置
当たり前の話ですが、歌ってみたはボーカルが命です。ボーカルの音程や歌い出しのタイミング、そしてどこから聞こえているかなどがズレていると、視聴者がそれ以上聞いてくれない可能性がグッと上がります。
まずはメインボーカルを通しで聞いて、上記内容にミスがないかを確認してください。可能であればハモリも同様に確認できると尚良いです。
もし「ハモリの音程確認は難しい」と言う方は、メインボーカルとハモリの音量バランスだけでも確認しましょう。バランスが悪いと声が不安定に聞こえるので、注意しながら聞いていただけると幸いです。
本家とは違うアレンジで歌った場合は、その旨を事前にMIX師に伝えましょう!
エフェクトのかかり具合
次に確認していただきたいのは、エフェクトのかかり具合です。例えばエコー(リバーブやディレイ)の広がりや、特殊エフェクト(ラジオボイスやケロケロボイス)の強さなどです。
これらの内容は楽曲の雰囲気に決めるのに直結するので、もし自分がイメージしていた雰囲気と違っていたらその旨をしっかり伝えましょう!
またもし本来エフェクトをかけたい場所にエフェクトがかかっていなかったり、別のエフェクトがかかっていなかった場合も、MIX師の勘違いという可能性もあるので伝えてみてください。
2つ以上の環境で音源確認
MIX師から返ってきた音源はできるだけ2つ以上の環境で確認してください。一番一般的なのは、スマホスピーカーとイヤホン(ヘッドホン)の2つで聴くことです。
特にスピーカーとイヤホンでは音の鳴り方、感じ方が全く違います。具体的には、スピーカーではボーカルの浮遊感(オケから浮きすぎてないか)が確認でき、イヤホンではノイズなどの細かい部分まで確認するのに向いております。
スピーカーとイヤホン両方で聞いて、同じような印象を受けたら問題ありません。
楽曲全体の音量感
次は楽曲全体の音量感に問題はないかということです。
楽曲によっては、AメロBメロの音量を小さめにし、サビでグッと音量が上がる楽曲や、ずっと音圧を感じる楽曲などさまざまです。
これらの楽曲に対してMIX師がどうアプローチしているか、そして自分がどう聞かせたいかを意識して聴いてみましょう。もし全体の音圧を上げてほしい箇所があるなら「Aメロ全体の音量上げて欲しいです」など伝えてみましょう。
自分の参考にした音源との比較
作品として歌ってみたを作るにあたって、「こんなイメージにしたい」「この歌い手の雰囲気に合わせたい」などあると思います。
そのイメージに合ったミックスができているか、自分の参考にした音源を聴き比べてみることが大事です。
ミックス完成形がイメージできていれば、ミックス前に要望や参考音源を教えてもらえるとMIX師は嬉しいです!
MIX師に修正依頼をする方法
「直して欲しいところがあるけど伝え方が不安」
「自分の言ってることが正しいか分からないから伝えづらい」
このような悩みでMIX師にお願いできないことがあるかもしれないので、MIX師への具体的な指示の方法をお伝えします。
数パターンに分けて簡潔にまとめると
1:40付近「○○(歌詞)」周辺の音程が間違っている気がします。
33秒付近「○○〜○○(歌詞)」のラジオボイスをもう少し強めにして欲しいです。
楽曲全体のエコーが少し強い気がするので、弱めにしたパターンも見ていいですか?
以上のように指示していただければまず問題ないです。指示する上で重要なことは、
- 歌の一部分を指示する場合は時間と歌詞の両方を伝える
- どうして欲しいのかを伝える時は雰囲気でOK
- 複数支持する場合は箇条書きにする
これらの内容さえ守っていただければ、MIX師にしっかり伝えられます。
MIX師としては、どんなにつたなくても大丈夫なので、歌い手さんのイメージしていることは極力伝えて欲しいと考えています。難しく考えすぎず、「ちょっと聞いてみよ!」くらいの気持ちで提案いただければこちらも嬉しいです!
ミックスでは直せない部分もある
歌をミックスする際、どうしても直せない部分があります。例えば以下の内容になります。
- 感情表現、抑揚などの表現力
- 滑舌を直す
- こぶしやビブラードなどの技術
- 激しい音割れ、部屋鳴り
これらの内容はミックスでも解消することはできません。
詳しいお話は以下の記事にも掲載しておりますので、ミックス依頼を考えている方や自分でミックスに挑戦しようと考えている方はぜひ一度見ていただけると嬉しいです。
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参考ボーカルの補正・編集作業でできること、できないこと解説
続きを見る
まとめ
ここではMIX師から音源が届いたら確認すること、そしてMIX師への修正などのご依頼方法について記載しました。
前にも述べましたが、MIX師は歌い手と一緒に作品をつくり上げていきたいと言う思いを持っている方が多いので、少しでも気になることがあれば教えて欲しいと考えております。
この内容が少しでもみなさまの活動に役立てることができたら嬉しく思います。
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参考ミックスをお願いする時に気をつけること。頭出しとその方法について
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参考知識ゼロから歌ってみたの始め方を完全解説。録音方法や注意点も解説します。
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★★この記事を書いた人★★
ひろ
2021年2月よりミキシングエンジニア(MIX師)として活動を始め、300件以上の作品を手がけました。
音楽制作(DTM)は2017年から始めました。
そんな僕が、誰でも「歌ってみた」や「ボーカルミックス」を楽しんで欲しいと考え、このサイトを作りました。
それ以外にも、レビューや健康、体験談など幅広く記事にしておりますので、ぜひ見ていただければ嬉しいです。
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