「歌ってみたを投稿するために録音したけど、正しく録音されているか分からない」
「ミックスをお願いしたいけど音源のダメ出しされるのが不安」
せっかく歌ってみたに挑戦したいと考えている人々が、上に書いた内容で悩まれているのは非常にもったいないことだと思います。
そこで、「歌ってみた」の録音時に特に気をつけて欲しいこと2つについて詳しくまとめましたので、ぜひご覧ください!
この記事で学べること
- 録音のクオリティ向上
- 音割れ、部屋鳴りについて
MIX師兼ブロガーとして活動しているひろが解説します。
歌の「上手い」「下手」は全く関係ない
まず、自分の歌唱力に自信がなくて投稿に踏み切れないという方がいるかもしれませんが、それは全く問題ありません。
そもそも歌唱力は自分が判断するものでは無いですし、ある意味音源さえ綺麗に録音できていればミックスでその可能性を最大限に活かすことができるからです。
自分の表現したい歌声を曲に乗せることができれば、それを聞いて共感してくれる人に出会えると思いますので、ぜひ勇気を出して挑戦して欲しいと思います。
それでもどうしても不安という方は僕のTwitterにDMしてもらえればアドバイスします。
それでは次の項目から録音時に気をつけるべきことをご紹介します。
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音割れ
録音時における音割れとは、「歌声を収録時に、収音できる音量を超えてしまい『バリバリ』というノイズが発生してしまった状態」です。
聞いてもらった方が早いと思いますので、どのような状態かご確認ください。
※音量に注意
♪バルーン/シャルル
聞いてもらったら分かる通り、バリバリとしたノイズが入っていると思います(特に「いやーいやー」の部分が分かりやすいと思います)
これが「音割れ」です。
またこの現象は音声を聴かなくても、録音した音源の波形の状態を見ても分かります。
画像のような、波形の上下が天井まで届いて、ペタッとした状態になっている場所で音割れが発生しております。
歌声を録音する際は、このような状態にならないよう気をつける必要があります。
音割れを回避する方法
それでは実際に「どうすれば音割れしないようにできるのか」についてお伝えします。
前に述べたように、音割れは「収音できる音量を超えた時に発生」するものなので、以下のような対処法で直すことができます。
- 使用しているマイクの音量が大きすぎる
- マイクと声の距離が近い
- DAWのボリュームを上げてしまっている
以上の方法で音割れを回避することができますので、1つずつ解説します。
使用しているマイクの音量が大きすぎる
マイクやオーディオインターフェイスを使用している場合、音量(ゲイン)を上げすぎていて音割れが発生している場合があります。
特にオーディオインターフェイスにはGainというツマミが付いており、これが歌声の音量を決めております。
基本的にどのオーディションインターフェイスにもGainは付いておりますので、音割れする場合はこちらのツマミを下げると改善されることが多いです。
PCに直接接続するタイプのマイクであれば、PCからマイクのゲインを調整することができます。
マイクと声の距離が近い
マイクでの録音、またスマートフォンでの録音、どちらの場合でもマイクと声の距離が近すぎると音割れしてしまいます。
音割れが確認される場合はマイクとの距離を見直すと音量が調整されて改善される可能性があります。
マイクとの距離が遠すぎると部屋鳴りって言う問題も発生する危険があるから注意が必要です。
DAWのボリュームを上げてしまっている
「音源を聞いても波形を見ても音割れしていないのに、ミックス師から音割れしていると言われる」という場合もあります。
このような時は、DAWの音量(ボリュームフェーダ)を上げてしまっていることが考えられますので、DAWの音量を見直すと直る可能性があります。
以上が音割れの説明とそれを回避する方法について書いてきました。
上に書いた内容を確認していただければ自分の録音している音源が音割れしているかどうかの判断ができると思いますので、みなさまの音源で確認していただければ嬉しいです。
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部屋鳴り
宅録において音割れの次に悩まされることが多い「部屋鳴り」についても録音時に注意して欲しいです。
部屋鳴りとは、歌声が部屋の壁などに反響し、その反響した声がマイクに収音されることで発生した録音状態を指します。
言葉で説明するより聞いた方が早いと思いますので、こちらを確認いただければ嬉しいです(ミックスで部屋鳴りを再現しております)
部屋鳴りする環境で録音した音源
部屋鳴りしない環境で録音した音源
♪バルーン/シャルル
いかがでしょうか?言葉で表現するのは難しいですが、部屋鳴りする環境の方が、声がこもって聞こえているのでは無いでしょうか。
部屋鳴りをした状態ではミックスで最大限の効果を発揮することはできないので、改善していただければよりクオリティの高い作品をつくることができます。
部屋鳴りを回避する方法
それでは実際に「どうすれば部屋鳴りをしないようにできるのか」についてお伝えします。
一番手っ取り早い方法は、リフレクションフィルターを使用することです。
リフレクションフィルターとは、歌を録音するときに、周囲に声が広がらないようにする機材です。
こちらを使用することで声の反響を抑え、部屋鳴りを軽減することができます。スマホ録音でも、スマホの裏側に設置すれば効果があります。
リフレクションフィルターを買うのが難しいという方であれば、持っているタオルや衣類をマイク周辺に掛けておくと似たような効果が得られます。
ぜひお試しください!
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その他注意したいこと
音割れ、部屋鳴りは録音時に特に注意して欲しいことの2つですが、それ以外でも気を付けてほしいことがいくつかあるので紹介します。
- 環境音(エアコン、扇風機の音や外の自動車、電車の音)が入っていないか?
- ホワイトノイズ(「サー」という砂嵐のような音)が入っていないか?
- 歌詞に間違いはないか?
このような内容も見落としがちのポイントですので、ぜひチェックしていただけると嬉しいです。
まとめ
録音時に気を付けることをいくつかご紹介してきました。
しかし、もしかしたらここで書いた内容がご自身で判断できないこともあるかもしれません。
その時は気軽にミックス師に聞いて、改善点を教えてもらった方がきっと早く解決すると思います。
よりクオリティの高い作品が出せるよう、日々研究していただけると僕もうれしいです!
★★この記事を書いた人★★
ひろ
2021年2月よりミキシングエンジニア(MIX師)として活動を始め、300件以上の作品を手がけました。
音楽制作(DTM)は2017年から始めました。
そんな僕が、誰でも「歌ってみた」や「ボーカルミックス」を楽しんで欲しいと考え、このサイトを作りました。
それ以外にも、レビューや健康、体験談など幅広く記事にしておりますので、ぜひ見ていただければ嬉しいです。
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